SCROLL
2020/11/11

「通勤がスポーツに」制度利用者が語る自転車通勤の魅力

当社では、7月から自転車通勤を制度化しました。対象者約270名のうち、現時点で利用しているのは4名です。満員電車を回避できる手段として注目を浴びている自転車通勤ですが、実際に利用している従業員は何を感じているのでしょうか。テックファームのエンジニアである坂本小太郎と小笠原清に聞いてみました。(インタビューは10月に実施)
【参考】プレスリリース(2020年6月30日発表)
「自転車通勤を制度化、日額200円の手当も支給」

自転車通勤は“スポーツ”だ

【小笠原】私は制度ができた7月にちょうど入社したのですが、4月に趣味として自転車を始めたばかりだったので、いいタイミングだと思い自転車通勤を始めました。在宅勤務が続いていて運動不足だったので、生活に運動を取り入れたいと思ったのです。電車通勤はただの移動時間ですが、自転車通勤は“スポーツ”になるところが魅力だと思います。

【坂本】も私3年ほど前からダイエットのために自転車に乗っていました。ジムに通うのはお金がかかるし続かないけど、自転車なら普段使っているものなので継続しやすいと思ったからです。それが今では趣味になっていて、社内の自主サークル「自転車部」にも所属しています。自転車通勤も以前から会社に要望を出していたのですが、今回遂にそれが実現したので、真っ先に利用申請しました。

特に精神面への効果大

【坂本】以前骨折した時に、電車に乗ることができなくなって徒歩通勤をしていたことがあるのですが、それがリフレッシュになってとても気持ちよかったことを覚えています。自転車通勤も同じように、精神面での効果が大きいですね。

【小笠原】乗っている時の風を切る爽快感がいいですよね。今の時期だとキンモクセイの香りも楽しめますし。私の場合は通勤時間が電車と比べて10分くらいしか短くならないので、リフレッシュになることが一番メリットを感じています。

風を切って走る気持ちよさを語る小笠原

【坂本】私は通勤時間が半分くらいになりました!電車の時はドアtoドアで1時間くらいかかっていましたが、今は30分です。

【小笠原】感染リスクを軽減できるのも嬉しいポイントですよね。

【坂本】そうですね。自分以上に家族が安心しています。

自転車用アイテムで夏も快適に

【小笠原】今は自転車にとって最適な季節だと思いますが、夏は汗をかいて大変ですよね。私のリュックは自転車用なのですが、背中との間に隙間ができるようになっているので、通気性が良いですよ。

【坂本】いいですね!私はメッセンジャーバッグを使っているのですが、量が入るのと出し入れしやすいのが便利です。夏の対策としては、ヘルメットの下にサイクルキャップをかぶることをオススメします。短いつばがついているので、雨や日差しが強い時も視界が確保しやすくなり、汗が目に入るのも防げますよ。

坂本はサイクルキャップを愛用

“もしも”に備える

【小笠原】私の通勤経路は歩道に自転車専用レーンがあるので比較的走りやすいのですが、スピードが出やすい電動自転車に乗った方や、子どもが飛び出す可能性のある学校の近くでは、特に注意して運転しています。

【坂本】私は車道を走っているのですが、路上駐車などが多く危ないので、ハンドサインを出すようにしています。また、ライトはもちろん、反射板は合計5個つけていますよ。

ハンドサイン(左折)で 後続車に合図

【小笠原】5個ですか!私も、反射板の数をもう少し増やそうかな・・・。

【坂本】鍵も増やした方がいいかもしれませんね。ロードバイクは盗まれやすいので、私は2タイプの鍵をかけています。チェーンタイプは駐輪場のラックに絡めて、U字キータイプはホイールに固定していますよ。

反射板5つと鍵2つで事故・盗難対策

【小笠原】万が一の事態に備えることはとても大切ですよね。私も、パンクした時に自分で直せるよう、修理道具を持ち歩いています。

「ツールボトル」にパンク修理道具一式を収納

自転車通勤が広がるために必要なこと

【小笠原】会社の制度については、まずオフィシャルに自転車通勤を認めてくれていることがありがたいです。さらに手当も出るので、正々堂々と自転車通勤できるのが嬉しいですね。

【坂本】私も制度に対して特に不満はないです。ただ、自転車を買うところからスタートする場合はそれなりに費用がかかるので、購入補助があるといいかもしれませんね。

【小笠原】確かに、私もいろいろな人に勧めたいとは思うのですが、初期投資が必要なことを考えると難しいですよね。

【坂本】あとは、夏にシャワーが使えると嬉しいです。近くのジムとシャワーだけ契約できたら便利ですよね。

【小笠原】それいいですね!対策をしていても、臭いは自分だと分かりにくいですからね。

【坂本】社会に対して思うのは、路上駐車がもっと減ってほしいということです。安全に自転車通勤ができる道路環境が整っていくといいなと思います。

【小笠原】最近では、町おこしに自転車を活用する自治体もあるみたいですね。今後、大好きな自転車を通勤だけでなく社会の役に立つことに使えたら、もっと素敵だなと思います。

【坂本】地方でのリモートワークやワーケーションと組み合わせても面白そうですね。

自転車通勤には、リフレッシュ効果をはじめ、健康促進、感染リスク低減、通勤時間の短縮など多くの魅力がありますが、未だ通勤手段として認めていない企業も多く存在します。その大きな要因の1つは、やはり事故のリスクでしょう。

安全な自転車通勤を実現するためには、制度設計だけでなく利用者自身の心がけも欠かせません。ヘルメットや反射板といったアイテムを活用することに加え、自転車専用レーンの走行やハンドサインの活用といった運転にも注意・配慮が求められそうです。

一方で、「路上駐車が多い」など社会的な課題も浮かび上がりました。自転車通勤が普及するためには、企業側や利用者側の努力にとどまらず、さまざまな側面からの環境整備や支援が必要だと思います。

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