シリコンバレーも驚く!インドの最先端スタートアップ(1)

2019年04月16日

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 2016年から導入された「スタートアップ・インディア」政策により、積極的に国内スタートアップ支援が続けられているインド。直近10年で10社のユニコーン企業(市場での評価額が10億ドルを超える企業)が誕生(*1)し、2025年には、インド全体でスタートアップ企業数が約10万社(*2)に達すると見込まれています。いまやシリコンバレー、ロンドンに次ぐテック企業のスタートアップ拠点として注目されるバンガロールから生まれた、気鋭のスタートアップについてレポートするコラム。第1回は、ヘルステック業界で話題の企業です。

Tricog—インド初!心臓専門医が開発した心電図のAI診断

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 Tricogは心臓病の医学博士でもあるCharit Bhograj氏が立ち上げたスタートアップ企業です。
 WHO(世界保健機関)によると、2015年に循環器系疾患(心臓発作)で死亡した人は全世界で1,770万人に上ります。しかし発作の兆候がわかりにくく、見逃されている場合が多いのが課題でした。インドでは医師の数が人口1,700人に対して一人(インド医療審議会の報告)と少なく、 Charit氏によるとECG(Electrocardiogramの略:心電図)マシンを所有する医師はさらに1/5になるといいます。ECGを理解するのが難しいことが主な理由とされ、専門家の不足が叫ばれていました。
 Tricogが開発した「Insta ECG」は、こうした心臓疾患の診断に、スピードで革命を起こそうとしています。胸部に貼付けた5~6カ所のセンサーからクラウドにデータを送信すると、AIが膨大な過去の心電図データを照合し、緊急処置を要する心臓疾患なのか、その他の疾病なのかを6秒以内に判断。これにより、数少ない専門医・限られた時間のなかで、治療にあたる優先順位を明確にするとともに、迅速で正確な診断をサポートします。

導入が増えれば増えるほど、正確な診断が可能に

 Insta ECGはすでにインドだけでなく、ケニア、タイ、インドネシアの医療機関でも導入されています。診断を行う際に考慮すべき人種・年齢・性別・体質・生活習慣などの違いに対しても、判断材料となるデータが増えれば増えるほど正確な診断が可能となるため、今後はより正確でスピーディな診断が見込めます。
 また、蓄積された診断データは他の内臓疾患診断に対しても応用が可能ですが、Charit氏によると現在は心電図のスタートアップに注力する時期と考えており、他の病気に対しては今後別のスタートアップとして展開する予定とのことです。

日本での導入も視野に

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 これまで1,300以上の施設などに導入され、150万以上の心電図を診断し、20,000以上の心臓発作を発見してきた実績のあるInsta ECGですが、日本での導入も検討されています。Tricog社はインドのスタートアップに投資するVCであるインヴェンタスの投資先でもあることから、テックファームホールディングスとの連携もスタートしています。
 日本における認可の問題やクリアすべき法律的な課題もありますが、Insta ECG自体は医療行為ではなく、診断をサポートし医療のクオリティを高めるためのソリューションなので、超えるべきハードルは決して高くないと想定されます。
医師不足はインドだけでなく世界的な課題でもあり、日本においてもInsta ECGによる正確で迅速な心電図の診断が期待されます。

・・・ To Be Continued.

*1:ジェトロ「スタートアップ1万社時代を目前にしたインドの今」

https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/2018/d00f1f71ae9de706.html

*2:ジェトロ「エコシステム調査:インド編(2018年2月)」

https://www.jetro.go.jp/world/reports/2018/02/2d0319537380ba7f.html

参照:Tricog | India’s first cardiologist certified Instant ECG Solution.

https://tricog.com/index.html

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