IoT事例:オフィスワーカーの“困った”を助ける「トイレIoT」Part3

2019年02月25日

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Part1Part2に続き、テックファームでのIoTに対する取り組みの実例についてご紹介しています。

システムの信頼性を高めるために

 Webシステム開発も大詰めを迎え、順調にテストも進んだが、その最中、テックファーム技術担当者はふと気づいた。
「どうもここのトイレは、ログだけを見ると夜にトイレの扉が閉まり(使用中となり)そのまま翌朝になっている。もしこれが事実なら、朝までトイレで寝てしまった人が居たのだろうか?仮にトイレで倒れてしまっていたら一大事だ!」

 幸いそれは取り越し苦労だったのだが、どうしても機械やセンサー・システムでは、エラーや誤動作、通信不具合などの発生は避けて通れない。実際、わずかではあるが、閉まった状態以降のログをシステムがうまく検知できていないこともあった。そこで技術担当者は、センサーをはじめとした各所の状態をプログラムのバグなども含めて丹念に調査した。

 あくまでトイレIoTが預かれるのは満空情報であり、ユーザーが困らないようにすることが第一の目的ではあるが、副産物として、社員の万が一の緊急事態などを発見できる用途にまで広がらなくもない。そうすると、システム全体の信頼性は重要になってくるだろう。また、逆に長時間に亘って満室が続いていると、「あの部署の連中はトイレで昼寝でもしているのか?」という要らぬ疑いをかけられかねない。
 そういったシステム起因のリスクをゼロには出来なくとも、蓄積される情報をつぶさに観察し、技術的な検証を繰り返しながら機械やシステム・通信の実態と照らし合わせていくことで、エラーや異常値の傾向がつかめてくる。その上でデータクレンジング(判断に影響を与えない、ゴミのようなデータを排除する行為)を行っていき、信頼性を高めていくしか手段はない。テックファームはテストの最終局面で繰り返しこれらを実践し、とうとういくつかの不具合状態を特定した。一つだけ紹介すると、トイレドアに設置した開閉センサーは自家発電型(わずかな光や開閉時の圧力で発電)であるが、夜間はトイレの照明が自動消灯され開閉回数もゼロに近くなる。そのため、センサーの電力が減少し適正な配信がされないということが原因だった。

トイレIoTの今後の広がり

「短期間でここまで仕上げてもらって、おかげで入居企業の方からも好評だそうです。」
西武プロパティーズの担当役員は、サービスイン間際で行うことができたデモンストレーションを見て、こう感想を述べた。テックファームのプロジェクトチームは、短期間ではあったものの、くる日もくる日もトイレのことばかり考え続けた日々を振り返りながら胸をなでおろした。

 西武プロパティーズは、都市開発・西武鉄道沿線開発から商業施設、オフィス、住宅マンションを管理運営する、西武グループの不動産事業を担う企業だ。西武グループ全体を見渡せば、鉄道・駅、ホテル、レジャー・スポーツ施設、スタジアムなど、「でかける人を、ほほえむ人へ。」というスローガンの下、各事業を運営している。それら人がでかける場所には、必ずトイレがある。でかけた先で人が“困った”ことにならず、ほほえむ人になるよう、トイレIoTはグループ各事業の施設への展開もあり得るだろう。

 テックファームでは、このトイレIoTの展開先として、オフィスビルはもちろんのこと、多くの人が集まる駅・商業施設・ライブ会場・スタジアム、ホテル・観光地・ビーチなどを想定している。従来はこのような仕組みを導入しようとすると、どうしても高価な大型ディスプレイで満空情報を表示させたりトイレに高額な機器を取り付けたりしなければならず、それでいて顧客満足度が高まるかというと、それだったら単純にトイレの数を増やしてくれた方がよい、というような矛盾した結論に陥りがちだったと言えよう。しかし今回のソリューションを使えば、それらの施設運営者は、やみくもにトイレの数を増やさずとも顧客満足度を高めることが可能だと考える。

 IoTの仕組みに共通して言えるソリューションの価値は、センサーや通信が低コスト化され、ユーザーの表示デバイスがスマホで済むようになるなど、少ない費用で効果が得られる仕組みを実現できるようになったことである。

※本事例についてはこちらもご覧ください。
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