FinTechへのスマートフォン関連ソリューション

2016年12月06日

[サービス]

FinTechに関わるスマートフォンのソリューションが、金融機関から見た場合にどのような取引や現場でのソリューション連携をすべきか。その点での考察を、テックファーム社のソリューションを交えながら紹介する。

金融機関の店舗内のソリューション

 今回は最終稿となり、金融機関が取り組むべき具体的なソリューションを挙げていこう。金融機関顧客でもある消費者全般に広く普及・浸透してきたスマートフォンは、外出時に財布は忘れてもスマホは忘れない、スマホを忘れたら生活出来ないという人が出てくるほどに日常生活に欠かせないものとなっている。当然ながら、金融機関に足を運ぶ時も顧客はスマホを持っており、ATMの前で振込先を確認するためにメールを開いたり、支店内窓口で手続きの順番待ちの際にもスマホを開いてゲームをしたりと、雑誌や新聞を手に取ることなくスマホ画面を見つめている人は非常に多い。そういった金融機関店内やATM周辺には、数多くの種類の金融商品・サービスの紹介チラシ・パンフレットが設置されており、金融機関からすれば店内に来てくれた顧客には商品広告に接してもらう絶好の機会であろう。がしかし、実際にそういった広告物を手に取る顧客は限られており、多くの人は目もくれていないようにみえる。折角、自店舗へ足を運んでくれた顧客を、目的の手続き以外、何もさせずに帰してしまうようなことは本来避けたい事態だろう。

 そこで考えるべきは、やはり顧客が手に持つスマートフォンである。スマホの画面を何とかして、金融機関から顧客へのコミュニケーション手段にするためのソリューションにできれば、顧客は自然な形でスマホの画面を開き、金融機関からのコミュニケーションを店内で受け取れる。

 店舗内での店員からの案内でスマホアプリのダウンロードを勧誘される飲食店・小売店は非常に多くなっている。例えば、大手ファッション小売店や雑貨店などでは、買い物しようとするその場でレジ横に貼られたQRコードからアプリダウンロードをすると、そのお買い物金額の数%をポイント付与し、その買い物からポイント利用出来て、実質的な値引きになる、というような施策はよくみる。客からすれば、その場で買う瞬間から割引という強烈なメリットが生じるので、勧められるままに多くの人がダウンロードしている。金融機関が同様の事をするのは難しい顧客対応となるが、それでもやはり自身の顧客にスマホアプリを使って貰う事は、顧客コミュニケーションに様々な広がりと可能性を持てる。

 この図ようにスマホアプリをダウンロードしてくれた顧客に対して、金融機関から様々な施策を展開できる。顧客がオンライン(スマホアプリを店外でネット経由で使っている状態)からオフライン(金融機関店舗)へ誘導するような施策を「オムニチャネル」「Offline to Online : O2O」などと称する。様々なスマホ周辺技術を用いることで、オムニチャネルマーケティングが実行でき、そこでの中心的な役割はやはりスマホが果たす。

 また、顧客とのコミュニケーションをスマホで行う場合、あまりにも「広告」要素が全面に押し出されたようなものだと、顧客からは敬遠されがちである。そのため、図に示すような、ソリューションを組み合わせることによって、顧客にとって必要な情報をうまく織り交ぜて、その中にそっと広告を含めておくような、顧客が自然とスマホ画面を開くような工夫も必要である。

fintechImg003

 これらのような顧客に自然とスマホ画面に到達させるために、スマホの持つ様々な通信・インターフェースを用いて金融機関の外から内側へと顧客を誘導する仕組みの導入がFinTechとして、ブロックチェーンのような高度な未来の技術を導入するのではなく、現実的な直ちに取り組めるソリューションとして、かつ顧客にとって馴染みやすく、かつ金融機関のマーケティングとしても有効なものであろう。

金融機関外部の他社と連携したソリューション

 もう1つの観点として、金融機関、中でも銀行の持つ役割として、地域経済の雄であるという側面にも着目したい。

fintechImg004

 銀行は日本経済を支える重要な役割を果たし、地方銀行は地域経済における中心的な役割を果たし、地域活性化のメインプレイヤーでもある。そのような認識の元、銀行は商圏内に個人顧客を多く抱えると同時に、取引先・融資先となる法人顧客も多く持ち、また法人顧客のユーザ・利用者たる顧客は、銀行の商圏内の個人顧客と相当多くが重なっているはずである。個人顧客が、店舗で何かの買物をすれば店舗利益が上がり、それは銀行からみた法人顧客の商売の発展となり、追加融資等のきっかけになろう。そういった地域経済の循環を呼び起こす為にも、例えば、最近盛んに行われているカードリンクトオファー(Card Linked Offer:クレジットカード利用の履歴に応じた顧客へのオファー・広告)という概念に倣い、銀行キャッシュカードまたは銀行子会社のクレジットカードなどの履歴を利用して、地域の融資先・取引先たる店舗を運営する企業などと連携して、個人顧客の地域商圏内の行動・購買パターンに基づいて、ポイントやクーポンなどの特典を顧客メリットとして与え、それらによる仕組みをスマートフォンおよび通信技術等を駆使した形で実現することが考えられる。

 昨今、日本中で言われる地域活性化という大きな視座では、地域経済の発展のために銀行など金融機関が果たすべき役割は非常に大きく、金融機関だけがFinTechとして様々なソリューションを導入して自分たちの未来への投資をするだけではなく、金融機関が外部の地域商圏の様々なプレイヤーを巻き込んだ形でのソリューション導入により、地域が活性化する可能性も大いにあろう。FinTechのメインプレイヤーたる金融機関は、ぜひより大きな視点でFinTechに取り組んでもらいたい。

★本記事に関するご感想・お問い合わせはテックファームホールディングスまでご連絡ください。

  • お問い合わせフォームもご利用頂けます

    AND MORE

  • 一覧へ戻る

各社の社名、製品名、サービス名及びサイト名は各社の商標又は登録商標です。

※当社サイト内に記載されている社名、製品名、サービス名及びサイト名には、必ずしもすべてに商標表示(®または™)を付記していません。